昨日は公立中学校の卒業式でした。
現在、我が家には「中学生」はいないのですが、
列席してきました。
おととしの春から、車椅子で公立中学校に通う男子学生の教育支援をしていたのです。
その男子学生の卒業式だったのです。
我が子の卒業式と同じくらい感慨深い思いがありました。
支援に入りたてのころは、会話が聴きとりにくく意思の疎通をはかるのが大変でした。
利発な彼のペースについてゆけず、学習面で迷惑をかけることがたくさんありました。
お弁当の介助も上手くいかず、のどに詰まらせることがありました。
教室移動も、ほんの少しの段差に四苦八苦しました。
緊張や反射の強い身体の体勢をなおすのにもコツがいりました。
彼には、誰かの助けを借りなくてはできないことが多々ありましたが、
一緒に過ごすうちにこちらが「助けられている」ような気分になりました。
すごく楽しいのです。
彼を取り巻くクラスのみんなも楽しい。
何十年も前に中学校を卒業したはずなのに、クラスメイト気分で通っていました。
昨日の卒業式はこっそり末席で見守る予定でしたが、
学校の先生方のご厚意で、彼の車椅子を押させてもらうことになりました。
卒業証書をもらった彼を後ろから介助しながら「じ~ん」としましたが、
泣きませんでした。
だって、涙を拭いていたら車椅子が押せないもん。
2年間の間に、心も身体もずいぶんと大きく成長しました。
なので、両手でしっかり押しました。
中学校生活最後の支援になるので、ゆっくりゆっくり押しました。
卒業式で彼らが歌った歌は「旅立ちの日に」と
地元の人にはお馴染みの「横浜市歌」でした。
とてもいい卒業式でした。
コメントをお書きください
an (木曜日, 10 3月 2011 22:44)
いい話だなー!!!!
素晴らしい経験されたんですね。
忙しい毎日なのにすごいパワーです。
私も昨日卒業式でした。
義務教育終了って言葉が心の中でこだましました。
息子も大きくなったなって。ハハ 親バカでした><
nao (金曜日, 11 3月 2011 13:38)
素敵なお話ですね
みなさん巣立っていくのですね。
いろいろな方に支えられて
自分の足で歩けたとしても、他の事ではいろいろな方にお世話になっています。みんな少し少し助かっていますね。
わが子も周りの方に育てていただいているようです。(感謝)
mambo! (土曜日, 12 3月 2011 16:13)
an様へ
そうです、「義務教育」が終了したのです。
これからの「教育」は義務ではないのです。
彼の学びへの姿勢はすでに「義務」ではありませんでした。
見習うところ満載でした。
授業中は「僕、この問題分かるから手を挙げて」と積極的に参加していました。
教室の一番後ろの席からでも先生気づいてもらえるよう、「ぴ~ん」と手を挙げたものです。
気持ちよかった。
mambo! (土曜日, 12 3月 2011 16:15)
nao様へ
元気に巣立って行きました。
おいていかれる方はいつもさみしいですね。
これでお別れではもっとさみしいので、高校に通う彼の支援をすべく対策を練ります。
今度は女子高生気分で通うのでしょうか。
jun (木曜日, 17 3月 2011 17:31)
mamboさん素敵なお話でした。
地震のテレビを見ているとめげてしまいます。
mamboさんがとても生き生きとはつらつと誇らしげに車いすを
押す姿が目に浮かびちょっとウルっときました。
素敵なおはなしありがとう。
仙台の親戚はみな無事という連絡が入りほっとしています。
mamb! (金曜日, 18 3月 2011 08:41)
jun様へ
いつにも増してエレクトーンに向かっています。
音楽で、ざわつく心を落ち着かせています。
私も仙台に住んでいたころの友達と連絡がつきました。